スタンリー・ロジャー・スミスはシングルスで2度のグランドスラムを達成。
史上最高のテニス選手のひとりとして知られています。しかしあまり知られていない逸話があります。
それはスタンが子供だった1950年代頃から生涯にわたってスケートボーダーだったということです。
adidas Skateboarding The Legend of Stan Smith
スケートボード界のレジェンド、マーク・ゴンザレスの偉業はすべてスタンスミスの模倣だった、という証言。
「マーク・ゴンザレスは、僕たちにとってスケート界のパブロ・ピカソみたいなものだ。
彼はすべてを発明した。
しかしどうやら真実は違ったらしい。
マーク・ゴンザレスは、言うなれば『低カロリーのスタンスミス』(Diet Stan Smith)なんだ」
ティム・オコナーがこうディスると、マーク・ゴンザレスは白状。
「我慢出来なかった。
ビデオに撮ったんだ。彼(スタンスミス)の『動き』をビデオに撮って、
家に戻ってそれを見て、
そっくり真似たのさ」
さらに「キックフリップ」や「360フリップ」などのトリックはスタンスミスが発明したと、人気スケーターたちのインタビューが続きます。
実はアディダスの新作スケートボードシューズのためのプロモーションビデオで、アディダススタンスミスをベースとしたスケートボードシューズ、「スタンスミス Vulc」をフィーチャーしたもの。
「テニス界のレジェンド、スタンスミスがスケートボーダーだったら」というモキュメント(虚構)ショートムービーです。
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ビデオでは若きスタンスミスをネスター・ジャドキンスが演じ、スタンスミス本人も登場。
マーク・ゴンザレスやティム・オコナー、デニス・ブセニッツなど、アディダススケートボードのライダーたちが集結し、スケートボーダーとしてのスタンスミスの凄さ(でも嘘)を語っています。
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新説 スタンスミス
スタンスミス:「わたしは現役時代、午前中にたくさんのヒッティングをしたものです」
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「テクニックやムーブメントのトレーニングをこなし、午後からは数セットのプレイをします。
しかしその後、わたしはこっそりと外出しました。
スケートボードに乗り、ちょっとだけトレーニングです」
「わたしが出会った熱心なスケートボーダーはみんな夜9時には寝て、朝6時頃から一生懸命練習しています」
スタンスミスの伝説
The Legend of Stan Smith
スタンスミス:「ほとんどの人は私のことをテニスプレーヤーとして知っています。
しかしその一方で密かに情熱を燃やすものがありました」
「それはスケートボードでした」
「このゴールドボールは(テニスの)全国大会で優勝したときにもらったもの。
ジュニアトーナメントか、全米オープンのどちらかです」
「そしてトロフィーキャビネットに忍ばせているこれ」
「これはブルックリンバンクスの煉瓦。
ブルックリンバンクスは、私がスケートに情熱を注いだ場所なのです」
「私がスケートボードするのを、コーチは快く思っていなかった。
ちょっと危険だと言うんです。でも私はこっそり行った。
愛用のスケートボードで、ひそかに滑っていたのです」
「私はカリフォルニア州のパサデナで生まれ育ちました。
パサデナはビーチの中心地であり、サーフィンやテニス、そしてもちろんスケートボードの中心地です」
マット・ヘンズリー:
スケートレジェンド & ミュージシャン
マット・ヘンズリー:「スタンがやってたトリックで有名なのが『ハンドスタンド』。
彼の逆立ちは本当に上手だったけれど、それ以前に彼のようにやった人は見たことがない。
思うに、彼はテニスをやっていたので手首がとても強かった。
だからあんな難しいことをやってのけたのさ。僕がマスターするには、しばらく時間がかかったよ」
ティム・オコナー:
近視眼の先見性
ティム・オコナー:「よくある話なんだけれども
『アニマルチン』みたいなやつ」
* アニマルチン:Powell Peralta / The Search for Animal Chin (1987)
「それがすべて、本当の話であるかどうかさえ分からない、神話のようなものがある。
マーク・ゴンザレスは、僕たちにとってスケート界のパブロ・ピカソみたいなものだ。
彼はすべてを発明した。
しかしどうやら真実は違ったらしい。
マーク・ゴンザレスは
言うなれば『低カロリーのスタンスミス』なんだ」
マーク・ゴンザレス:
スケートレジェンド & 魔術師
マーク・ゴンザレス:「スタンスミスは素晴らしいスケーターだった。
いつも信じられないほどに、
超ルーズなトラックで乗っていた。こっちにヒット!
あっちにヒット!って」
「実際、ジョン・マッケンローの戦術の多くは、スタンスミスのやりかたを盗んだものだ
スタンスミスがスケートボードと共に暮らした、ストリートのスタイルをパクったのさ
スタンスミスといえば、
あれ(髭)で
これ(帽子)で
あれ(スケートボード)だ」
デニス・ブセニッツ:
プロフェッショナル・スケートボーダー
デニス・ブセニッツ:「僕が(スケートの時)白いTシャツを着ているのは、
スタンスミスがかっこ良く着こなしていたから。白いTシャツで自己主張できるやつがいるなんて知らなかったよ。
髭はあきらめた。
できることならそうしたかったんだけど、
あんな感じにはならないんだ」
ティム・オコナー:「噂をいくつか聞いたことがある」
「実はマーク・ゴンザレスは以前、よくスタンスミスと遊んでいた。
そしてどうやら彼のすべてを盗んだらしい。
彼からすべてを学んだのさ」
マーク・ゴンザレス:「我慢出来なかった。
ビデオに撮ったんだ」
「彼の『動き』をビデオに撮って、
家に戻ってそれを見て、
そっくり真似たのさ」
マット・ヘンズリー:「たぶん『ノーコンプライ』を初めてやったのはスタンスミスだ。
トリックを決めたのを僕は見たのさ」
「『学ばなきゃ』みたいな感じになった。
僕はスケートボードについて、考え方が変わったんだ」
ルーカス・プイグ:
プロフェッショナル・スケートボーダー
ルーカス・プイグ:「キックフリップ、ヒールフリップ、360フリップ、
スタンが発明して、改良したんだ。
ただひとつ言えることは、本当にスタンに影響された。
360フリップみたいなのは全部、覚えたくてしょうがなかった」
ティム・オコナー:「世界中のいろんな都市に行ってみたらいい。
するとそれぞれの場所で、君は見ることになるだろう。
そこにはスタンスミスが残した『伝説』があるんだ」
スタンスミス:「プロテニス選手としてのキャリアが始まった最初の数年間、私はコーチとトレーニングをしたり、デビスカップチームのみんなと世界中を旅をしました。
そしてもちろんスケートボードは、いつもカバンの後ろのポケットに入れて持ち歩いていました」
「全米オープンは私のキャリアの中でも大きなイベントでした。
ニューヨークで優勝することができたのです。もちろんニューヨークはスケートボードに最適な場所。
ブルックリンバンクスに行き、
ソーホーに行き、
ブロードウェイストリートに行きました。マンハッタン南部は
すべてのエリアが素晴らしい。試合の後にこっそりと抜け出せばスケートボードができたのです。
コーチが気づいていないことを確認して、外に出てちょっと滑ればそれで充分でした」
マーク・ゴンザレス:「スタンスミスのさらなるライバル
それは彼自身だった。彼はテニスを楽しんでいたけれど、
それよりはるかに
ストリートスケートボードを楽しんでいた」
「『テニスは(コートの中を)行ったり来たりだけど、
スケートボードはずっとクソ遠くまで行ける』
と彼は言ってた。
それに関してマジで誰も何も言うことはないよ」
「スケートボードこそ、彼の最初の情熱のひとつで、
彼の『初恋』だったそして、スタンスミスはストリートを離れコートに入った。
僕たちは観客として競技場へ、
テニスの試合で彼のプレーを見ることができるのさ」
スタンスミス:「『一番好きなトリックは何?』と考えた場合、
『キックフリップ』や『360 フリップ』『ノーコンプライ』はもちろんだけれど、一番はもちろん『スミス・グラインド』だ」
マーク・ゴンザレス:「ジャンプして突き出す。
わかるかい?
型破りだったのさ。こんな感じで、ゔーっ!(と突き出す)
飛び出して、ん゛ーっ!て」
ティム・オコナー:「最初にスケートしてたときに、
彼は専用のシューズは履いていなかったと思う。グリップが剥がれたりすると、靴のまわりに(テープを)巻き付けたりしただろう。
だから『スタンスミスのシューズ』を作らなければならなかったのさ。
スケートボードのために、
靴を作らなきゃならなかった。彼ほどの人はいないよ、結局」
スタンスミス:「新しいスケートボードシューズを紹介しましょう。
『スタンスミス』のスケートボードシューズです」
「すべて独自のテクノロジーが搭載されています。
そのひとつが靴の内側の素材『スプリントスキン』
特殊なサポート力で衝撃からあなたの足を守ります」
「私の新型スケートシューズは、
驚くほどよくできています。特に全方位に優れたトラクション」
「ソールは『へび』を参考にしています。
ヘビを見た時、私の靴に完璧ぴったりと思いました」
「もちろんタンには私の顔をプリントしていますが、
今回は『口ひげ』に修正。いい感じにふさふさした口ひげです」
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「私はスケートボードに情熱を注いでいたけれども、マーク・ゴンザレスがテニスをプレーしていたら多分
バランス感覚はすばらしいし、
力強いし、とにかく見事。おそらく彼は素晴らしいテニス選手だったに違いありません」
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